はじめに
ようやくNintendo Switch 2の抽選販売に当選したものの、結局スプラトゥーンしかやらないし無駄ではないか?と悩んでいるハヤサカです。
突然ですが、皆さんはWBSというものをご存知でしょうか。
WBS (Work Breakdown Structure) とは、プロジェクト全体の作業を細分化し、階層的に整理した構成図のことです。プロジェクト管理において、タスクの洗い出し、スケジュール管理、リソース配分などを効率的に行うために用いられます。
何らかの大きなプロジェクトに着手する時、大抵の人は行き当たりばったりでなく、大なり小なり計画を立ててから実行に移すでしょう。
我々ITサポートも同じです。
比較的大きなプロジェクトにとりかかる際は、ゴールから逆算して必要なタスクを洗い出し網羅した計画書(WBS)を作成します。
そこから全体の作業量を推し量り、想定工数を算出します。
しかし、WBSの作成は簡単ではありません。
例え実績ある作業でも、前提条件や状況、個々の事情を考慮して計画を立てる必要があります。
それが未踏の作業であれば尚のこと。
作る本人もタスクの全貌を把握できていないわけですから、難航するのは必至です。
そこで今回は、AI(Google Gemini)にWBSの叩き台を作らせてみます。
Google Geminiとは?
弊社はGoogle Workspaceを導入している関係から、AIもGeminiをメインで使っています。
ここでGeminiの使い方を簡単に説明しておきましょう。
Geminiは対話式のAIエージェントです。
AIへの指示は、プロンプトと呼ばれるテキストボックスを通して行います。
プロンプトへの入力は文字だけでなく音声も使えますし、参考にしたい画像を加えることもできます。
💡
AIのアルゴリズム(思考パターン)は常に改善・進化しています。
本コラムと同じ文言で対話しても、同じ結果が返ってくるとは限りません。
それでは、Geminiと簡単なやり取りをしてみましょう。
プロンプト:美味しいカレーの作り方を教えて
美味しいカレーを作るのは、実はそんなに難しくありません!いくつかポイントを押さえれば、ご家庭でも本格的な味が楽しめますよ。
今回は、基本的なチキンカレーの作り方をベースに、美味しくするコツも交えながらご紹介しますね。
材料(4人分)
- 鶏もも肉:300g
- 玉ねぎ:1個
- にんにく:1かけ
- しょうが:1かけ
- トマト:1個(またはカットトマト缶1/2缶)
- プレーンヨーグルト:大さじ3
- サラダ油:大さじ2
【A】スパイス
- クミンシード:小さじ1
- ターメリックパウダー:小さじ1/2
- コリアンダーパウダー:小さじ1
- チリパウダー:小さじ1/2(辛さはお好みで調整)
- ガラムマサラ:小さじ1/2(仕上げ用)
<後略>
あまりにも長いので端折りましたが、詳細で本格的なレシピが返ってきました。
でも、市販のカレールーを使ってもう少し簡単に作れると良いなぁ――という方もいるでしょう。
そんな時は直前のプロンプトを修正します。
大分身近な回答内容になりました。
では、得られた回答をベースに、アレンジを加えてもらいましょう。
いかがでしょう。
ポイントは一度で正解を得ようとしないことです。
プロンプトの修正や追加の対話を通じて、徐々に目的に近付いていくイメージです。
カレーの作り方をWBSにしてみる
では実際にWBSを作ってもらいましょうか。
もちろん、ここまで細かくカレーの作り方を分解する人はいないでしょう。
けれど業務上のプロジェクトにおいては、役割分担が必要な場面もあるはず。
このフェーズではIT関連の専門的な知識&技術が求められるから、情シス部門へ依頼しよう。
このフェーズで求められるのは社内での調整だから、総務部門へ協力を仰ごう。
――といった具合です。
WBSがどんなものか、ちょっと掴めたのではないでしょうか。
実際はこれをベースに不要な工程・漏れている工程を吟味し、スプレッドシートへ起こして工数や日程、進捗状況まで管理しますが、この叩き台を数分で用意してくれるだけでも大いに助かります。
まとめ
いかがでしたか?
まさに今やっかいなプロジェクトを振られて途方に暮れている――という方、AIで道筋だけでも付けられると大分気が楽ではないでしょうか。
「すぐにでも試してみたい!」と思っていただけたなら、わたしとしては「してやったり」です。
プロンプトの内容を工夫すれば、初めて訪れる場所への旅行計画や、いつまでも後回しにしている部屋の片付け、今夜の献立やバイクのバッテリー交換初挑戦にも応用できます。
皆さんも是非お試しください。