【要確認】そのフリーWi-Fiは危険かも?安全対策3選


「次のアポイントまで1時間あるな。よし、近くのカフェで資料を修正しよう。」

リモートワークの普及で、カフェやコワーキングスペースが便利な仕事場の一つになりました。
コンセントがあり、無料のWi-Fiが飛んでいれば、そこはもう立派なオフィス。
しかし、そのWi-Fiに接続するクリック一つに、あなたの会社の重要情報やあなた自身の個人情報を危険に晒す可能性が潜んでいるとしたら…?

「インターネットに繋がれば何でもいい」は、実はとても危険な考え方です。
今回は、多くの方が何気なく利用している「フリーWi-Fi」の危険性と、外出先でも安心して仕事に集中するための、プロが実践する安全な接続ルールについて、分かりやすく解説していきます。

「ただ乗り」より怖い?フリーWi-Fiに潜む2つの罠


なぜフリーWi-Fiの利用に注意が必要なのでしょうか。そこには、目に見えない2つの大きな「罠」が存在します。

罠1:通信内容が「丸見え」になっている

手紙に例えるなら、フリーWi-Fiでの通信は「ハガキ」でやり取りするようなものです。
通信が「暗号化」されていない場合、送受信しているデータの中身は、同じWi-Fiに接続している第三者から丸見えになってしまいます。
これに対し、鍵付きの安全な通信は「封筒に入った手紙」です。
この封筒の役割を果たすのがSSL/TLSという暗号化技術で、これに対応したサイトはURLが「https://」で始まります。アドレスバーの鍵マークがその印です。
この鍵マークがないサイトでIDやパスワードを入力するのは、ハガキに個人情報を書いて送るのと同じくらい危険な行為なのです。

罠2:悪魔の双子「なりすましWi-Fi」

より巧妙なのが、悪意のある人物が設置した「なりすましアクセスポイント」です。
これは、お店が提供している本物のWi-Fiとそっくりな名前(SSID ※)をつけて、利用者が間違って接続するのを待つ罠です。
※SSIDとは、Wi-Fiの電波を識別するための名前のことです。「Cafe-Free-WiFi」といった名称を指します。
ここに一度接続してしまうと、あなたの通信はすべて犯人のPCを経由することになり、ID、パスワード、クレジットカード情報などを根こそぎ盗まれる可能性があります。

IT担当者推奨!外出先での安全なネット接続ベスト3


では、外出先ではどうすれば安全にインターネットを利用できるのでしょうか。
IT担当者が自信を持って推奨する3つの方法をご紹介します。

1. 【手軽さNo.1】スマートフォンのテザリング

最も簡単で今すぐできるのが、ご自身のスマホのデータ通信を共有する「テザリング機能」です。
契約している携帯キャリアの回線を使うため、第三者が介入する余地がなく非常に安全です。

メリット:追加契約や機器が不要で、いつでもどこでもすぐに使える。
注意点:スマホのデータ通信量を消費する。バッテリーの減りが早いのでモバイルバッテリーがあると安心。

2. 【ヘビーユーザー向け】モバイルWi-Fiルーター

出張や外出先での作業が多い方には、持ち運び型の「モバイルWi-Fiルーター」がおすすめです。
これ一台で、PCもスマホもタブレットも、複数台同時に安全なインターネット環境に接続できます。

メリット:データ容量の大きいプランが多く、通信量を気にせず使える。安定した通信速度。
注意点:機器を常に持ち運ぶ必要がある。別途、契約と月額料金が発生する。(例:WiMAX、キャリア各社のポケットWi-Fiなど)

3. 【最強の盾】VPNアプリを導入する

フリーWi-Fiを使わざるを得ない状況でも安全を確保する最強の「盾」、それが「VPN」です。
※VPN(Virtual Private Network)とは、インターネット上に仮想の暗号化された専用トンネルを作り、安全な通信路を確保する仕組みです。
PCやスマホにVPNアプリ(例:NordVPN, ExpressVPN, Surfsharkなど)をインストールし、接続ボタンをONにするだけ。
これだけで、フリーWi-Fiのような危険な区間において、あなたの通信を暗号化し、たとえ「丸見え」のWi-Fiを使っていたとしても、第三者によるのぞき見や情報窃取を強力に防ぎます。

メリット:あらゆるWi-Fi接続のセキュリティを飛躍的に向上させる。
注意点:信頼性の高いサービスは基本的に有料。まれに通信速度が少し落ちることがある。

それでも使いたい!フリーWi-Fi利用時の最低限の心構え


VPNなどの準備がなく、どうしてもフリーWi-Fiを使わなければならない…。
そんな時のために、「これだけは守ってほしい」という最低限のルールをまとめました。

・個人情報の入力は絶対NG:ログイン、ネット通販、銀行取引などは行わない。
・URLの「https://」は命綱:鍵マークのないサイトでの情報入力は避ける。
・「自動接続」は今すぐオフに:意図せず危険なWi-Fiに繋がるのを防ぐため、普段使わないWi-Fiへの自動接続設定は無効にしましょう。
・使った後は「設定を削除」:利用後は、PCやスマホのWi-Fi設定からそのネットワーク情報を「削除」または「このネットワーク設定を削除」しておくとより安全です。

まとめ:セキュリティは「知識」という武器で対策しよう


今回は、フリーWi-Fiの危険性と安全な代替策についてお話ししました。

・フリーWi-Fiには「のぞき見」と「なりすまし」のリスクがある。
・安全策の基本は「テザリング」「モバイルWi-Fi」「VPN」。
・安易な「接続OK」ではなく、常に安全を意識することが不可欠。

セキュリティと聞くと難しく感じるかもしれませんが、正しい知識はあなたとあなたの会社を守る「武器」になります。
まずは一番手軽な「スマホのテザリング」から試してみてください。
その一手間が、未来の大きなトラブルを防ぐ第一歩となるはずです。

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