
「今の会社でこのまま3年、5年と続けていていいのだろうか?」
「フリーランスになれば、もっと自由に、もっと稼げるんじゃないか?」
エンジニアとして実務経験を数年積むと、一度は頭をよぎる悩みですよね。特にSNSなどで「フリーランスになって年収が上がった」「場所を選ばず働ける」といった発信を見ると、隣の芝生が青く見えてしまうものです。
しかし、2026年現在のIT業界はAIの普及により、フリーランスにはこれまで以上の「高度な自律」が、会社員には「組織としての機動力」が求められるようになっています。
今回は、実際にフリーランスエンジニアを経験してきた筆者が、両者の働き方を徹底比較します。
1. 仕事の獲得と報酬:会社が用意してくれるか、自分で勝ち取るか

最大の違いは、「仕事の入り口」と「お金の交渉」です。
会社員の場合
会社が営業して受注してきたプロジェクトを割り振られます。自分で仕事を探す手間はなく、毎月決まった日に給与が振り込まれます。2026年現在、大手企業を中心に「ジョブ型雇用」が進み、成果に応じた昇給スピードも上がっていますが、基本的には社内の人事評価に基づきます。
フリーランスの場合
エージェントを利用したり、SNSや知人紹介で仕事を獲得しなければなりません。報酬額も自分で交渉する必要があります。「自分のスキルなら月額〇〇円が妥当だ」と主張できなければ、単価は上がりません。
※2026年1月時点のフリーランスエンジニアの平均月額単価は約75万〜78万円(※フリーランスボード調べ)ですが、AIツールを使いこなし、設計やレビューまでこなせる「ハイエンド人材」に単価が集中する二極化が進んでいます。
【知っておきたいIT用語】単価(たんか): フリーランスエンジニアが1ヶ月稼働した際にもらえる報酬額のことです。多くの場合「人月(にんげつ)」という単位で計算されますが、最近は「成果物単位」での契約も増えています。
2. スキルアップと時間管理:技術に専念するか、マルチスキルを目指すか

「技術を磨きたい」という願いは共通ですが、そのための「時間の使い道」が大きく異なります。
会社員は「技術の研鑽」に集中しやすい
営業や経理、総務といった周辺業務を他部署が担ってくれます。会社負担で書籍購入や最新AIツールのライセンス提供、研修参加ができるケースもあり、学習コストを会社が肩代わりしてくれるのが最大の強みです。
フリーランスは「時間管理」が最大の壁
エンジニアであると同時に、営業マンであり、経理担当でもあります。さらにAI時代の今、自身のスキルが陳腐化しないよう、常に最新トレンドをキャッチアップする時間を「自腹(非稼働時間)」で確保しなければなりません。「技術力+α」のビジネススキルを並行して会得するバイタリティが求められます。
3. 事務作業と社会的信用:見えない「コスト」の差

エンジニア業務以外の「雑務」と、社会からの「見られ方」にも大きな差があります。
事務手続きの手間
会社員なら給与計算や社会保険の手続きはすべてお任せです。
一方、フリーランスは確定申告(毎年2月16日〜3月16日)やインボイス制度への対応、請求書発行をすべて自分で行う必要があります。この「事務コスト」は意外と重く、特に独立1年目は戸惑うことが多いポイントです。
社会的信用の壁
フリーランスは会社員に比べ、住宅ローンの審査やクレジットカードの新規作成が通りにくい傾向がいまだにあります。最近は「キャッシュフロー重視」の審査も増えていますが、独立を考えているなら、会社員のうちにカード作成やローン契約を済ませておくといった準備が不可欠です。
エンジニアの働き方比較表(2026年版)
| 項目 | 会社員 | フリーランス |
|---|---|---|
| 仕事の獲得 | 会社がアサイン | 自分で営業・獲得 |
| 報酬決定 | 評価制度・昇給 | 自分で金額交渉 |
| スキルの集中度 | 技術に専念しやすい | 営業・事務・AI活用も必要 |
| 事務作業 | 会社にお任せ | 確定申告・インボイス対応 |
| 社会的信用 | 高い(ローンに強い) | 以前より改善傾向だがまだ低い |
| 働き方の自由度 | 就業規則あり | 高い(自分で決められる) |
【まとめ】自分のライフスタイルに合った選択を
エンジニアとしての働き方に「正解」はありません。
- 会社員が向いている人: 安定した環境で技術に集中したい、最新ツールの恩恵を組織で受けたい、チームで大規模な開発をしたい。
- フリーランスが向いている人: 自分の腕一本で勝負したい、場所や時間に縛られたくない、経営・税務などのスキル習得も苦にならない。
ちょうど今の時期(2月〜3月)は、フリーランスが確定申告に追われる時期でもあります。もし身近にフリーランスの知人がいれば、実際の「大変さ」を聞いてみるのも良いかもしれません。
「自分のスキルで独立できるのか?」「今のキャリアのまま進んでいいのか?」と不安を感じているなら、ぜひ一度弊社にご相談ください。
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